先日、京都を訪れました。
観光地として人気のエリアを歩いていると、
海外からの観光客もたくさんいて、
街にはずらっとお店が並んでいました。
その中に、
有名なラグジュアリーブランド店が
いくつも並んでいたんです。
名前はあえて出しませんが、
世界中どこでも目にするような
有名ブランドばかり。
でも、正直「ここで入りたい」とは
全然思えなかったんですよね。
なぜかというと
どこにでもあるからです。
そもそも観光地って、
貴重な時間の中で巡る場所。
わざわざ京都で、
東京でもニューヨークでも買えるものを
買おうという気にならない。
しかも、特にその店舗だけの
限定商品があるわけでもない。
となると、もはや「広告塔」としての
存在意義くらいしかないのでは?
と思いました。
一方で、すごく印象に残ったお店もありました。
FR2(エフアールツー)という
ファッションブランドです。
このブランド、実は世界でもトップクラスの
利益率を誇るファッションブランドとのことですが、
京都のような観光地にも小さな店舗を展開しています。
そして、その店舗ごとに
限定カラーのアイテムを用意しています。
つまり、
「その場所に行かないと買えない」。
まさにリアル店舗での価値の作り方ですよね。
観光地で買い物をする理由がそこにはある。
「今ここでしか買えない」からこそ、
その場所での買い物が特別な体験になります。
今はネットでなんでも買える時代。
誰でもオンラインで商品を売れるようになった一方で、
リアルの場における「希少性」や「限定性」の価値は
ますます高まっていると感じます。
Starbucksでも同じような取り組みがあって、
その地域の店舗に行かないと買えない
『JIMOTO Made』というマグカップがあります。
各地の焼き物・織物、地元の職人が作ってます。
「どこでも買える」ことは、
「ここで買いたい」という動機を奪ってしまう。
これって、ブランドを考える上で
めちゃくちゃ大事な視点だと思います。
届けたいなら、ただ広く届けるだけじゃなくて、
「なぜここで?」という理由をちゃんと設計する。
FR2のように、
誰かにとっての特別を作るブランド戦略、
とても学びがあるなと思った京都の旅でした。
Enjoy today!