商品やサービスを届けたいとき、
「できるだけ多くの人に知ってもらいたい」
「たくさんの人に買ってもらいたい」
という気持ちは、きっと多くの人にあると思います。
特にビジネスを始めたばかりのときは、
とにかく広げなきゃと焦りがち。
でも、これは落とし穴です。
大企業のように、膨大な広告費をかけて認知を広げ、
市場を取っていくような戦略であれば話は別です。
でも、僕らのような
ちいさな規模でビジネスをしている場合、
「みんなに売ろうとする」という
発想自体を手放したほうがいい。
つい「フォロワーが多い」
「有名である」ことがブランド力だと
思ってしまいがちですが、
実はそれって
「ただ認知されている」だけの状態。
ブランドとは何か?
僕はこう思っています。
誰か一人にとって、特別な存在であること。
それが、ブランドの正体です。
つまり、「ブランドになる」とは、
一対一の思い出を積み重ねていくこと。
たとえば、僕が愛用している服で
「eofm」というブランドがあります。
このブランドは、東京・大塚に工房を構え、
東北の職人さんたちの手によって
縫製された服を届けています。
僕自身、オーナーのたけろうさんと
直接お会いして、彼の想いや理念を聞きました。
「世界中の民族衣装を研究して、
現代の服に落とし込む」
「10年着られる服をつくる」
そんなコンセプトに強く共感し、
展示会にも何度か足を運びました。
作り手と会って話して、
服に触れて、空間を感じて。
そのすべてが思い出になり、
僕にとって「eofm」は
特別な存在になりました。
フォロワーの数でも知名度でもない。
ただ、僕にとって
「eofm」は唯一無二のブランドです。
そう考えると、ブランドづくりで大切なのは、
「誰にでも売れること」ではなく、
「誰か一人にとっての、特別な存在になること」。
SNSも、ブランドを伝える手段として有効ですが、
本当に記憶に残るのは
「会って話した時間」や「その場の空気感」。
手触り、音、温度、会話、空間。
そうした一つ一つの体験が積み重なって、
その人にとってのブランドが育っていくんだと思います。
みんなに届けようとするのではなく、
一人ひとりと、丁寧に思い出をつくっていく。
その延長線上に、
「選ばれるブランド」があるのだと思います。
Enjoy today!
鳥山 慶樹でした。
eofmサイト↓
https://www.eofm-lab.com/home
オーナー・たけろうさんInstagram↓
https://www.instagram.com/eofm_takerou_tsuruta/